最近、WebサイトやWebサービスが年々増えてきており、顧客のニーズが多様化してきています。
WebサイトやWebサービスで効果的に商品販売やサービス提供を行うためには、商品・サービスを提供するターゲット層を想定することが重要になります。
ターゲット層を定めるために「セグメンテーション」というマーケティング手法を使用するのが一般的です。
今回は「セグメンテーション」というマーケティング手法について解説していきます。
是非、最後まで読んで頂ければ幸いです。
目次
1.セグメンテーションとは
従来のマスマーケティングは不特定多数の顧客が対象で、テレビ、ラジオ、新聞等を利用して商品やサービスを販売、提供するマーケティング手法でした。
マスマーケティングは大量生産・大量消費・大量販売・大量プロモーションを前提としたマーケティングで、顧客のニーズが多様化した現在、マーケティングのあり方が変化してきています
顧客のニーズが多様化した現在、「自社の商品やサービスがどの顧客層に合うのか」、「自社の商品やサービスの強みは何か」等、正確に分析する必要があります。
そこで、セグメンテーションというマーケティング手法が有効になってきます。
セグメンテーションとは居住地、性別、年齢、趣味等の特定の基準をもとに細分化することです。
セグメンテーションを適切に行うことで、WebサイトやWebサービスで商品販売、サービス提供の効率が上がり、コスト削減につながります。
2.セグメンテーションの軸
セグメンテーションを行う上で、どのような軸でセグメンテーションを行うかということが重要になります。
代表的なセグメンテーションの軸は主に4つあります。
- 人口統計分類(デモグラフィック)
- 地理的変数(ジオグラフィック)
- 心理的変数(サイコグラフィック)
- 行動変数(ビヘイビアル)
人口統計分類(デモグラフィック)
人口統計分類は年齢、性別、職業、所得、学歴、家族構成等の属性でセグメンテーションします。
人口統計分類に基づいたセグメンテーション変数はデモグラフィック変数とも呼ばれています。
例えば、不動産販売業で家族構成という属性で単身世帯と家族世帯の2つにセグメンテーションしたとします。
家族世帯と比較し、単身世帯が増えているので、ワンルームマンションの需要はあり、十分な売上が見込めると判断したとします。
そこで単身世帯向けにワンルームマンションの広告を発信することでワンルームマンション購入のための資料請求、お問い合わせが増え、実際に購入してくれる可能性が高まるでしょう。
地理的変数(ジオグラフィック)
地理的変数は国、都市、市町村、人口、気候、文化、宗教等の地理的属性でセグメンテーションします。
地理的変数に基づいたセグメンテーション変数はジオグラフィック変数とも呼ばれています。
例えば、コンビニエンスストアを立地環境の属性でセグメンテーションしたとします。
住宅街にコンビニエンスストアがあるにもかかわらず、ビジネスマン向けのワイシャツ、ネクタイ等の商品を取り揃えても購入に至る可能性は低いでしょう。
そこで、住宅街は家族世帯の割合が多いのでコンビニエンスストアに食材を揃えると売れる可能性が高まるでしょう。
心理的変数(サイコグラフィック)
心理的変数は価値観、ライフスタイル、性格、嗜好等の属性でセグメンテーションします。
心理的変数に基づいたセグメンテーション変数はサイコグラフィック変数とも呼ばれています。
例えば、健康志向に対する価値観でセグメントしたとします。
健康志向が高い人にジャンクフードや糖質の多い食品のプロモーションを行ってもあまり効果が見込めないので、スポーツジムや健康食品のプロモーションを行うと効果が出やすくなります。
行動変数(ビヘイビアル)
行動変数は商品やサービスに対する態度、知識等の属性でセグメンテーションします。
例えば、顧客の商品やサービスに対する知識でセグメンテーションしたとします。
商品やサービスの既存顧客と新規顧客では商品やサービスに対する知識は異なります。
既存顧客または新規顧客に対するプロモーション方法を変更することで、マーケティングの効果が変わってくるでしょう。
これらを踏まえて
上記でセグメンテーションの軸を紹介しましたが、セグメンテーションを行う時、思い込みによるセグメンテーションを行わないように注意が必要になります。
また、セグメンテーションの軸を組み合わせることで、効果的なマーケティング活動ができる可能性もあります。
様々なデータを活用してより良い戦略を練るようにしましょう。
3.ポイント
- セグメンテーションとは特定の基準をもとに適切に細分化することで、新たなビジネスを生み出せる可能性が高まります
- セグメンテーションの軸として、人口統計分類、地理的変数、心理的変数、行動変数があり、セグメンテーションの軸を組み合わせることで効果的なマーケティング活動ができます