IPアドレスという言葉をよく耳にしますが、IPアドレスという言葉の意味をご存知でしょうか。
IPアドレスはインターネット上でWebサイトを閲覧する時、IPアドレスは必要不可欠な存在です。
このページではインターネットを支えている一つの重要要素であるIPアドレスについて解説していきます。
目次
1.IPアドレスとは?
IPアドレス(Internet Protocol Address)はインターネット上に接続されたコンピューター等の機器が持つ番号のことで住所のような役割を果たしています。
IPアドレスは「192.168.0.1」のような数字で表すことができ、「.」(ピリオド)で4つに区切られています。
私たちはIPアドレスが存在することで、インターネット上でWebサイトを閲覧したり、電子メールを送ったりすることができています。
このようにIPアドレスのおかげでデータの参照先、データの送信先となる機器の位置を特定することができています。
2.IPアドレスのルール
現在普及しているIPアドレスはIPv4というバージョンで32ビットの2進数を8ビットの10進数に変更したものです。
それでは実際にIPv4のIPアドレスがどのようになっているか見ていきましょう。
下記が32ビットの2進数で表したものとなります。
(例)11000000.10101000.00000000.00000001
上記の例で見て分かるように「0」と「1」の2種類の数字で表記されています。
コンピューターは「0」と「1」の2種類の数字であらゆるデータを処理しています。
電気がオフになっている時は「0」、電気がオンになっている時は「1」となります。
2進数のままでは人間はコンピューターがどのような処理をしているのか理解できないので、人間が理解できる形に変換する必要があります。
そこで10進数というものに変換します。
この変換したものがIPアドレスとなっています。
上記の例を10進数に変換すると「192.168.0.1」となります。
3.IPアドレスの種類
IPアドレスはグローバルIPアドレスとプライベートIPアドレスに分けることができます。
また、グローバルIPアドレスとプライベートIPアドレスはともに動的IPアドレスと固定IPアドレスに分けることができます。
それでは2種類のIPアドレスを見ていきましょう。
グローバルIPアドレス
グローバルIPアドレスとはインターネット接続する時に利用されるIPアドレスのことです。
コンピューター等の機器毎に固有のアドレスが割り振られているので、IPアドレスが重複することはありません。
また、グローバルIPアドレスは動的IPアドレスと固定IPアドレスに分けることができます。
動的IPアドレス
動的IPアドレスはプロバイダがアドレスを接続の都度に割り振る設定です。
例として、私たちの家庭でプロバイダと契約してインターネットを利用する場合が挙げられます。
コンピューターに毎回IPアドレスを設定せず、インターネットに接続できるのは、インターネット・サービス・プロバイダーに接続する度にIPアドレスを割り振っているからです。
固定IPアドレス
固定IPアドレスはプロバイダが一度割り振ったアドレスを固定する設定です。
例として、Webサーバー、メールサーバー等をインターネット上に公開する場合が挙げられます。
Webサーバー、メールサーバーのIPアドレスが毎回変更になると、ドメインとIPアドレスを関連付けることができなくなるので、IPアドレスを固定する必要があります。
プライベートIPアドレス
プライベートIPアドレスとはインターネット接続されたルーターやルーターに接続したコンピューター等に利用されるIPアドレスのことです。
プライベートIPアドレスは同一ネットワーク内では重複しないIPアドレスを使用する必要がありますが、異なるネットワークであれば、同一のアドレスを使用しても問題ないです。
プライベートIPアドレスは動的IPアドレスと固定IPアドレスに分けられます。
動的IPアドレス
動的IPアドレスはDHCPサーバー機能で、インターネットに接続の都度、IPアドレスを割り振る設定です。
DHCPサーバー機能とは、インターネット接続を行いたいコンピューターにIPアドレスを割り振る機能です。
例として、ルーター経由でインターネット接続ができるコンピューターが挙げられます。
コンピューターがルーター経由でインターネットに接続の都度、DHCPサーバー機能でIPアドレスを割り振ることでインターネット接続ができています。
固定IPアドレス
固定IPアドレスは手動でアドレスを割り振る設定です。
例として、DHCP機能がついていないプリンターが挙げられます。
DHCP機能がついていないプリンターはIPアドレスを手動で設定する必要があります。
ネットワーク内でIPアドレスが重複しないようにIPアドレスを固定することで、インターネット接続ができています。
4.IPアドレス枯渇問題
IPv4アドレスは32ビットの2進数で約43憶個のIPアドレスが存在しています。
コンピューター、スマートフォンの普及率が爆発的に増え、コンピューターの住所とも言われる重要なIPアドレスが枯渇しています。
つまり、IPv4での新規ユーザーがインターネットをこれ以上利用できないという事態に陥っています。
IPv4アドレスを使用してビジネス展開している企業は、顧客にIPv4アドレスを割り当てなければなりません。
IPアドレスが枯渇すると新規顧客にIPアドレスを割り振ることができなくなり、ビジネスができないという事態に陥ります。
現在、IPv4アドレスの範囲内でやり繰りできるように様々な取り組みがされています。
しかし、IPv4アドレスの範囲内でやり繰りする方法では抜本的な解決策になっていないので、IPv6という新しい規格が開発されました。
IPv6アドレスは128ビットの2進数で約340潤と膨大なIPアドレスが存在しているので、今後IPアドレスは枯渇することはないでしょう。
しかし、IPv6アドレスはインターネットと直接接続する通信規格になっているので、異なる経路でインターネットに繋がっているIPv4の通信環境でWebサイト等を閲覧することができません。
IPv4アドレス枯渇問題の対策の一つとして、IPv6アドレスが開発されましたが、コストやリスクを考慮して、現在もなお、IPv4アドレスが使われ続けています。
5.ポイント
- IPアドレスはインターネット上の住所の役割を持っています
- IPアドレスはグローバルIPアドレスとプライベートIPアドレスに分けることができます